長泉進学速報

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静岡市が学びの多様化学校を開設へ 中学生が対象

2025/6/6

学校に登校できない生徒の学ぶ環境を整えようと、静岡市は来年度から、授業時間を減らしたり始業時間を通常より遅らせたりできる「学びの多様化学校」を開設する。特別な教育課程を編成できる国の制度を利用し、増加する不登校の生徒の受け皿をつくる。

 使用する教室の設備修繕などの費用8900万円を18日に開会する市議会6月定例会に一般会計補正予算案として提出する。

 市教育委員会によると、市内の不登校の児童・生徒の数は、2019年の1177人から23年の1948人と5年間で1・7倍に増加した。こうした子どもたちに配慮して文部科学省が勧めているのが、学びの多様化学校だ。指定を受けると、学習指導要領で中学校で年間1015(1コマ50分)と定められた授業時間数を減らせる。始業時間を午前9時半に後ろ倒しして、生徒が通いやすくすることも可能だ。英語や数学、国語といった教科のほかに、例えば地域をテーマにするなど独自の教科を設けることもできる。

 設置場所は葵区の市立新通小学校の東校舎3、4階で、末広中学校の分教室として位置づける。対象は、不登校の人数が多く、長期化するケースも多い中学生のみで、同校に転校する手続きをする。各学年1クラスで定員はいずれも16人程度。4人の教員を配置する予定だ。