とある室長のブログ
地域の進学事情にいちばん詳しいのは、誰だろう? 学校の先生? 教育委員会?
このページでは、とある学習塾の室長が、静岡県内の進学や受験について思うがままに綴ります。
内申点とは
2025/9/19
こんにちは!とある室長です。
本日は内申点についてです。
内申点とは、内申書(調査書)に記載される数値のことです。「評定」という呼び方をよく耳にしますし、「調査書点」という表現を目にすることもあります。内申書(調査書)の中の「中学校での学業成績(学習の記録)」に記載されるもので、各教科の先生が評価を行います。評価対象となるのは、主要5教科(国語・数学・英語・理科・社会)と、実技4教科(技術家庭・保健体育・美術・音楽)を合わせた9教科です。通常、1~5の数値による5段階評価で示されます。
高校入試において、内申点がなぜ重要なのか
受験の合否判定には、学力検査、面接、自己表現などの評価に加え、内申点を組み合わせた総合得点が用いられるのが一般的です。そのため、高い内申点を獲得しておくことは、受験対策として非常に重要な意味を持ちます。内申点が低い場合、受験当日の学力検査で確実に高得点を取らなければ高校合格が難しくなってしまいます。一方、内申点が高ければ、万が一学力検査の点数が思うように取れなかった場合でも、志望校合格の可能性は高くなります。つまり、学力試験本番でのプレッシャーを軽減でき、精神的な余裕を持って受験に臨めるという点でも、高い内申点を維持することは受験生にとって大変重要だと言えるでしょう。
内申点の評価基準
内申点には学期ごとの通知表の成績が反映されます。そのため、成績が上がれば、おのずと内申点も上がることになります。
しかし、通知表の成績を上げるには定期テスト対策だけでは不十分です。実際には、授業態度や課題の提出状況など、多角的な視点から評価が行われています。内申点を上げるためには、通知表の評価の仕組みについて、きちんと知っておくことが大切です。
平成29年の文部科学省による学習指導要領の改訂に伴い、通知表の評価基準は以下の3つの観点別評価として定められています。
- ・知能、技能
- ・思考力、判断力、表現力
- ・主体的に取り組む態度
参照:文部科学省「学習評価の在り方ハンドブック」令和元年
(知能・技能)
各教科で学習した知識や概念、実技科目で学んだ技能、それらを的確に習得できているか分析して評価します。定期テストや小テストの点数を主な評価材料にしており、実技では技能テストの成果や作品の完成度を採点します。3つの観点のうちでは、最もテストの成績が直結しやすい評価基準となっています。
(思考力・判断力・表現力)
問題解決能力や、正しい情報を判断する力、自分の意見・考えを表現する力を分析して評価します。課題や問題に対して積極的に自分の意見を持ち、さまざまな視点から物事を捉えて筋道を立てて考えられるかどうか、データや情報を整理して最適なものを選び出せるかどうか、考えていることを相手に伝わるように口頭や文章で表せるかどうかがポイントです。主にディベートやディスカッション、探求学習、グループワーク、作文やレポート、作品の制作・発表などの活動をもとに学生の力を判断し、点数化します。
(主体的に学習に取り組む態度)
学習に取り組む姿勢や学びに対する意欲を評価します。積極的に授業に参加しているかどうか、自主的に学習を進めているかどうか、課題に取り組む粘り強い姿勢や最後までやり遂げる意欲、計画的に自己管理する力を持っているかどうかがポイントです。主に授業中の発表や発言、質問やグループ活動でのリーダーシップの発揮、出された課題に対し資料などを活用して自分自身で調べる姿、課題の提出期限を守って学習を計画的に進めている姿勢などを見て、判断しています。
内申点は各都道府県で計算方法が異なってきます。静岡県ではシンプルに9教科(5段階評価)の合算となります。夏休み前ごろから中3生は内申点を意識してきているかと思います。前回取り上げた部活動の地域移行などが起きると、内申点の評価を上げるために必要なことが絞られてきて学習重視となっていきます。だからこそ内申点の仕組みを知っていくことが重要となります。
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